2012.11.15
豆知識/PVCパイプの重量計算法
今回は、弊社主力取り扱い製品の硬質塩化ビニル製パイプの重量計算法についてお話しさせて頂きます。
普段から樹脂パイプを扱われてないお客様は「プラスチックだから軽いだろう」と思われている方が多いのですが、これが実際に担いでみると意外に重くて驚かれる事が多々あります。
写真の薄肉管VU400Aを例に、重量を計算してみましょう。
カタログに記載されているデータです。
外径:420mm
内径:395mm
全長:4000mm
比重:1.45g/cm3
大事なポイントは、mmで記述されている寸法の単位を、比重と同じcmに変換してから計算する事です。
1. 外径面積=(外径÷2)^2(二乗)×π
(42.0÷2)^2 × 3.14 = 1384.74 cm2
2. 内径面積=(内径÷2)^2(二乗)×π
(39.5÷2)^2 × 3.14 = 1224.8 cm2
3. 断面積=外径面積-内径面積
1384.74 - 1224.8 = 159.94 cm2
4. 体積=断面積 × 長さ
159.94 × 400 = 63976 cm3
5. 重量 = 体積 × 比重 ÷ 1000
63976 × 1.45 ÷ 1000 = 92.76 kg
薄肉管VU400Aの1本あたりの重さは92.76kgと言う事で、一人で担げる限度を超えている事がお分かり頂けると思います。
屈強な男性なら2人以上。万一の落下時に備えて安全靴必須です。
パイプの断面のバリによって怪我をする可能性があるので、できればゴム引き軍手(製品名「グリップ」など)の使用をお勧めします。
フォークリフトかクレーンがあればベターですが、まとめて積むとブレーキの瞬間にバランスを崩す可能性があり、丁寧な取り扱いが必要です。
1枚では風に飛ばされるような紙も、束になると腰を痛めるくらいに重くなるのと同じで、プラスチック製品の取り扱い時も油断のないようにお願いします。